製品に使用される動物由来成分にはどんなものがあるの?
このサイトでは動物由来成分を含まない、動物にやさしいギフト向きの商品を紹介しています。
それでは、食品や衣類、化粧品などの製品に使われている動物由来の成分とはどういったものでしょうか?
食品によく含まれるもの
食品に含まれる代表的な動物由来成分には以下があります。
哺乳類や鳥類、魚介類などの肉
哺乳類や鳥類、魚介類などの内臓や卵巣、精巣
乳製品(ホエイやカゼインなども乳由来)
卵
ラードなど動物の脂肪や油脂
ゼラチン(動物の皮膚や骨、腱などの結合組織)
昆虫に関係する成分もあります。
蜂蜜(蜜蜂によって媒介されるもの)
ミツロウ(蜂の巣を構成するロウを生成したもの。化粧品や家具にも使われる)
カーマイン(コチニール、カルミン、ナチュラルレッド4、E120、C.I.75470とも。カイガラムシを粉砕した色素)
食品成分表には載っていないけれど、製造過程で使われるものもあります。
牛骨粉、骨炭(砂糖の精製に使われることがある)
魚の浮き袋(アイシングラスと呼ばれる。ビールやワインの濾過に使われることがある)
「乳化剤」とは?
食品成分表によく載っているものとして「乳化剤」があります。「乳」と書いてあっても乳成分とは限りません。水と油が交わることが「乳化」であり、乳化を取り持つ成分が「乳化剤」です。ただ、動物由来の乳化剤もあります。
コンタミネーション表示
食品成分表の末尾によく書かれている「(一部に〇〇を含む)」という記載は一般的にはコンタミネーション(コンタミ)表示と呼ばれ、「原材料としては使用していないけれど、アレルギー特定原材料を使った製造ラインと設備を共有している」場合に書かれることが多いです。しかしすべてがコンタミ表示とは限らず、実際にその原料を使っている場合もあります。
衣類や装飾品によく使われるもの
レザー、スエード(哺乳類や爬虫類)
ウールやカシミヤ、モヘヤ、アンゴラなどの毛織物
ダウンフェザー
ファーや豚、馬などの獣毛
シルク(絹。蚕の繭から作られる)
象牙などの動物の歯
サイなど哺乳類の角
パール
貝殻
貝由来のものも動物性と考えられますね。
化粧品やスキンケア用品によく含まれるもの
※同名の植物由来の成分が存在するものもあります。
ケラチン(動物の毛と角に由来するタンパク質)
シェラック(ラックカイガラムシの分泌物)
オレイン酸(ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイルとも。動物性脂肪)
スクワラン(サメの肝臓の抽出物。植物性のスクワランもある)
ラノリン(羊毛に由来する蝋)
グアニン(魚のうろこを砕いたもの)
コラーゲン(牛の骨、皮膚、靭帯、組織から摂取できるタンパク質)
レチノール(動物由来のビタミンA)
プラセンタ(動物の胎盤)
グリセリン(動物性脂肪)
カゼイン(乳に由来するタンパク質)
ケラチン(動物の角やひづめなどからのタンパク質)
ヒアルロン酸(動物の臍帯や関節周辺の体液に含まれるタンパク質)
食品で挙げたミツロウやカーマインもよく使われます。
また、ブラシなどの道具には獣毛もよく使われます。
化粧品の成分の参考文献
https://www.vegansociety.com/news/blog/do-you-really-know-what-your-cosmetics/
https://www.peta.org/living/food/animal-ingredients-list/
クルーエルティフリーコスメとヴィーガンコスメ
化粧品の動物利用に関連の深いものとして「クルーエルティフリー」があります。クルーエルティフリーとは「残虐性なし」の意味で「動物実験をしていない」ということです。
また、ヴィーガンコスメは動物由来成分不使用のコスメです。クルーエルティフリーコスメとは別のものですが、ヴィーガンは動物実験に反対するのでヴィーガンコスメとして認証される製品はクルーエルティフリーであることが求められます。
植物性の代替品に置き換えていきましょう
原材料として含まれるものだけではなく、砂糖の精製や酒類の濾過といった製造段階で使われるものもありました。
ほとんどのものは植物性の代替品があります。現在の製品の多くが動物に頼っているのは、動物利用を前提とした産業構造ができあがっていて安く供給できるためと言えます。植物由来のものに置き換えることで、植物性の製品やそれを作る企業を応援し、動物搾取のない社会を目指していきましょう。
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